2018年10月1日月曜日

Switchを買った

「バイトの話」で書いた通り、Nintendo Switchを購入した。

Nintendo Switch

2017年1月に新ハードSwitchの詳細が発表されたときは、これほど売れるとは正直なところ思っていなかった。PS4と競合する約30000円の価格(*)、WiiUからの移植が目立つラインナップ、3DSの後継機が現れるのかが不透明なことなど、不安要素が多かった。携帯可能な据え置き機というコンセプトにしても、据え置き機としてはスペック不足とそれに起因するマルチタイトルの不足、携帯機としては充電の持ちの悪さやJoy-Con装着時の大きさがネックになるのではないかと思っていた。更に言えば、据え置き機としてはPS4が「勝ち」の体制を築きあげていて、そこに他の据え置き機が割って入る余地があるとも思いにくかった。
これらハード的な分析を踏まえソフトを眺めてみると、Splatoon2はまず間違いなく売れるだろうが、ゼルダBotWやマリオカート8DX、マリオオデッセイは前作実績や移植であることを考えると50万本程度の売り上げになるだろうと思われた。ソフトの絶対数も少ないのではないか、2016年のWiiUにはほとんどソフトが出なかったのだから2017年のSwitchはソフトを普段の倍発売するべきだろうという不満もあった。

それが蓋を開ければこの人気である。本体は品薄が続き、発売から一年ほど経つまでは見かけることさえ稀だった。Splatoon2は勿論、目下のところゼルダは100万本超、マリカとマリオは150万本超売れており、今もゲームソフト週販ランキングの上位常連である。これはトワプリ、マリカ8、ギャラクシーをも大きく超える売り上げだ。Switchは、WiiUとは勢いが決定的に違っていた。その上、Wiiにもなかった、一人向けのゲームが売れる土壌が出来上がっていたのだった。
こうなった要因の一つに、ゼルダBotWが歴史的な高評価を獲得し、評判が口コミで伝わって長期的に売れ続けたことが挙げられる。前作のスカイウォードソードは2011年の年末商戦に向けて発売されたものの、年末商戦の恩恵をほとんど受けず初動型の推移であった。そうした初動型のシリーズタイトルが1年以上に渡って売れ続けたのだから、これは驚異的なことだ。3Dゼルダでいうと、それこそ「時のオカリナ」以来のことである。それどころか、一人で黙々と遊ぶような大作ゲームが100万本売れること自体滅多にない。ファイナルファンタジーシリーズ最新作、FF15の売り上げでさえも100万本少しという時代だからだ。ともかく、WiiUのときのようにすぐ失速して目玉タイトルまで勢いが持続しないと思われていた(といっても、私が勝手に思っていただけだが)Switchは、かくして2017年中勢いを維持し、ソフトは売れに売れ、発売されるソフトは増えに増え、すっかり好循環に入っていた。

私はこれを複雑な気持ちで見ていた。私はWiiUを既に持っていた。WiiUは出来の悪いハードだ。起動は遅いし、コントローラーは重い上にあまりに大きい。二画面を活かしたゲームと、ゲームパッド単体でも遊べる便利さをウリにしていたが、これらは両立しえない。Switchという「WiiUの完成形」を見た今思えば、コンセプトからしておかしかった。そしてWiiUは売れず、任天堂はWiiUを見捨てて2016年にはソフトをほとんど発売しなくなった。
まあ、私が買ったのはSplatoonの頃なので、売れていないのを承知で買った私にも非がある。しかし任天堂は、WiiUにソフトを供給しないばかりか、WiiUのソフトを他機種にどんどん移植し始めた。なんということだ。私もWiiUなんて不出来な負けハードではなく勝ちハードSwitchでスマートに遊びたかった。くそ、ゼルダだけはSwitchで遊んでやるからな、覚えておけ、そう思いながら機を伺っていたが、そもそもSwitch本体は品薄でなかなか買えなかった。教科書代もかさんできて、普段の任天堂ハードより高い価格設定にもだんだん腹が立ってきた。
そうこうしていると例のバイトの話が出てきた。この収入があること、Switchの品薄が解消されてきたこと、7月に開催されるamazonのprime dayで9.5%還元を受けられること、院試の後のご褒美になること、これらはまさに機だった。

かくして私はSwitchを購入した。

(*)PS4といえば、PS4でアサクリやホライゾンをやってみたい。実家のテレビならともかく、普段の画面の小さいテレビではPS4の映像美は映えないだろうなあという思いがある。あとは新しいものに手を出すための気力や勇気の問題だ。任天堂機ばかり買うのも、惰性が6割である。

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