2019年8月30日金曜日

2019年8月29日木曜日

堺: 古墳と工場

もはや恒例行事であるが、8月28日に友人「おく」と遊んできた。今度の行き先は大阪・堺だ。堺には廃木材からバイオエタノールを作っている工場がある。そこに見学に行こうという話になったのだ。ついでに古墳にも行くことにした。

前日、ご飯を炊こうと炊飯器を開けたところ、洗うのを忘れて放置していた釜がカビだらけになっていた。そこで、それを見なかったことにして、鍋をガス火にかけて米を炊いた。そうすると米が生煮えの状態になった。面倒だったのでそのまま食べた。その結果、何時間経っても米を消化することができず、夜中に気分が悪くなって嘔吐してしまった。そのせいで十分に眠ることができず、当日の朝は寝坊した。米はちゃんと炊いた方がいいらしい。

さて、当日電車に乗っていると、いつの間にか隣の席におくがいた。
私「うわ、びっくりした。俺が遅れるって言ったから合わせてくれたん?」
おく「うん」
私「優しい。おくの家からここまでどれくらいかかるん?」
おく「一時間半くらい」
私「......ん?じゃあ俺の寝坊とは別に君も遅刻しとったってこと?」
おく「そうとも言う」
おくは、私が気を使わなくて済むよう自分も遅刻したことにしておいてくれたようだ。これがおくなりの優しさである。

まずは大仙古墳に行った。おく曰く「近くから見てでっけーって言いたい」とのことなので、近くから見ることにした。百舌鳥駅で降りてしばらく歩くと、祝賀ムードが漂ってきた。
祝賀ムード漂う公園
おく「世界遺産になったからといってイキっていたらどうしようと思ったけど、これいいな」
私「素朴な良さがある」

うだうだ歩いていると古墳に着いた。
大仙古墳
私「いや、森やん。古墳感ない」
おく「でかすぎて、でかさがわからん」
私「でかくはないよな......。でかいというより、広い。その点ピラミッドは偉いよな。ちゃんと高さがあってでかいと思えるようになっている」
おく「古墳分かっちゃったな。広い」
私「古墳まとめ でかくない 広い」
おく「昔の人、「これでかすぎね?」って作っている途中で気付かなかったのかな」
私「みんな薄々気付いていたけど、一回偉い人が作るって言い出してしまったからもう誰も止められへんかったんやろうなあ」
おく「ユネスコの人たちも、ここ来たとき「え......何これ......」ってなったよね」

今も昔も日本には同じ病理が潜んでいるようである。

次はバイオエタノールを作っている工場に行った。最寄りのバス停から50分ほど歩いて工場に行った。
私「いや、これ遠い!」
おく「雨も降ってきたし普通に遠いし普通に遅刻する。連絡するか」
私「お願いします」
20分遅れると電話したが、OKとのことだった。
おく「これ向こうの人も歩いてくるとは思ってないよね。普通はタクシーか車で来る」
私「歩いて行くようなところではなかったな......」
おく「どこかでレンタカーを借りるのが正解だった」
私「そうやな......その正解、昨日気付きたかった」
おく「この気付きを次に活かしていこう」
私「これ、"次"あるの!?」
おく「それにしても、こうやって歩いているの警備員さんとかにどう思われているんやろう」
私「意味不明な怪しい二人組でしかない」

やっとのことで工場に着いた。まずはビデオとスライドで工場の説明を聞いた。バイオエタノール製造は儲からないので、木材チップを売ったり、廃木材を燃やして作った電気を売ったりして事業として回しているそうだ。
私「儲からないのにも関わらずバイオエタノールを作り続けているのは、CSRの観点からこの事業を行なっているということですか?」
工場の人「そうですね、CSRもありますし、広報という意味もあります。また、環境省の助成を受けて建設したプラントですので、そう簡単にやめられないということもあります。一度やめてしまうと再開するのが難しくなりますので、バイオエタノールが必要になる未来に向けて、細々とでも事業を継続しております」
私「廃木材のエネルギー利用としては、この工場でもされているように、直接燃やして電気にするという方法もあります。わざわざエタノールに変換することにはどのようなメリットがあるのですか?」
工場の人「一つは自動車の燃料になるというのがあります。ただ、自動車業界としても環境対策は電気自動車などの方向にシフトしてきておりまして、バイオエタノールの普及は今のところあまり進んでいないという状況です」

そのあとは工場を見学させてもらった。
工場の人「建築現場などで出た廃木材には釘などが含まれておりますので、刃ではなくハンマーで破砕してチップにしています」
しばらくすると工場の人から質問を受けた。
工場の人「今日はタクシーでここまで来られたんですか?」
私「いいえ、徒歩で」
工場の人「私も一度走って通勤しようとしたのですが、数日で断念しました」
後のことは特に覚えていない。工場を一周し、お礼を言って工場を出た。

おく「火力発電所のときほどじゃなかったけど、良かった」
私「火力発電所は神回だったからな。今回も良かったけど、惰性で事業を続けている感じがROCKじゃなくてちょっとマイナスだった」
おく「バイオエタノールの現状が見えたよね」
私「現実はいつもROCKじゃない、現実はいつもクソッタレ」
おく「あの案内してくれた人面白かったよね、あの......」
おく・私「走って通勤」
私「あれな、よく数日続いたよな。本当偉い」
おく「あとハンマーで潰すってのが良かった」
私「単純な暴力、良い」
おく「暴力は世界を救う

こうして世界は救われたのであった。めでたしめでたし。

[追記]
「おく」もこの日の出来事についてblogを書いている。
Voices Inside My Head: 08/28 堺市

2019年8月19日月曜日

私のオールタイムベスト10

私が愛読しているブログ「やまなしなひび-Diary SIDE-」さんの、次の記事を読んだ。

「一番好きな作品」って質問は困るけど、「オールタイムベスト10」なら楽しく答えられる

私も自分の「オールタイムベスト10」を選んでみようと思う。

[漫画・アニメ]
1. 漫画「帰宅部活動記録」
2. 漫画「山本アットホーム」
3. 漫画「スロウスタート」
4. 漫画「ステラのまほう」
5. 漫画「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」
6. アニメ「ゆゆ式」
7. アニメ「キルミーベイベー」
8. アニメ「氷菓」
9. アニメ「四畳半神話大系」
10. アニメ「この世界の片隅に」

  1. ギャグ漫画枠その1。どこかアナーキーな匂いが漂う知的なギャグの数々にはすっかり魅了されてしまった。帰宅部の者たちの破天荒な生き様は、私の模範となっている。私の有りようを象徴する作品として、これを外すことはできない。
  2. ギャグ漫画枠その2。濃密な異常世界、毒の効いたネタの数々、予想もつかせぬ発想の数々、まさに不条理ものの一つの完成形であり、金字塔を打ち立てたといっていいだろう。
  3. 日常系枠。ゆったりとした空気、たわいもないのに面白い会話、キャラの可愛さ、どれをとっても一級品で、癒し漫画の最高傑作だと思う。院試期間にどれだけこの漫画に助けられたことか。
  4. 青春枠。きららでありながら登場人物の思いが激しくぶつかり合うシリアスなストーリーが特徴である。キャラクターの性格の背景が重厚に描かれており、それぞれのキャラに深い魅力が感じられる。
  5. ラブコメ枠。ギャグとシリアスの両方を高い次元で実現したストーリー展開には作者の深い教養と鋭い知性が感じられる。告白への勇気をもらった恩もあり、選ばない手はない。
  6. 日常系枠。「何でもない日常が実は面白い」という日常系の思想を最も純粋で最もストイックな形で体現した、求道的なアニメである。このアニメの核は会話そのものの妙にある。このアニメでは、ストーリーのために会話があるのではなく会話のために会話があるのだ。独特の間合いで進む会話は、他の作品では決して見ることができない。作中内時間の経過に従ってサブキャラクターたちと次第に仲が深まっていくのだが、この描写も何もないようでいて実は少しずつ変化していく日常の豊かな旨味をうまく表現していて素晴らしい。
  7. ギャグアニメ枠。ハイテンポのバイオレンス4コマ漫画である原作をスローテンポのアニメにしたところ、出来上がったのは唯一無二の尖ったシュールアニメだった。登場人物が極端に少ない捨象された世界、どこか間が抜けたBGM、表現力豊かなやすなの演技、不可解な現象が度々起こる摩訶不思議な空間.......見る者を説明なしに間延びした時空へと引き込む怪作である。いかにシュールアニメといえど、他の作品の演出はもっと原作に忠実でもっとまともである。しかし改めて原作を読んでみると原作の良さを最大限にまで引き出しているのだから凄まじい。こんな訳の分からない作品はもう二度と作られることがないだろう。
  8. 青春枠。主人公の折木が「日常の謎」を解決していく推理ものである。地味になりがちな題材を京アニらしい演出によって華やかに仕上げている。「けいおん!」ほど明るくなく、カタルシスの中に苦味も感じられるストーリーであるが、その苦さが青春の美しさを際立たせている。高山の美しい風景描写も良い。
  9. 恋愛枠。原作を一話30分のアニメとして見事に再構成した優れたストーリーに惹きつけられた。主人公の冴えない感じも絶妙で、深く共感した。画面の色づかいも工夫が凝らされていて、京都の学生街としての側面をよく抽出しており素晴らしい。
  10. 最後は劇場アニメ「この世界の片隅に」。戦争が近づいてきてもそうやすやすとは変わらない日常の温かさをしっかり丁寧に描くからこそ、その日常を破壊する戦争の悲惨さが深く心に染みる。こんなに笑えて、こんなに面白くて、こんなにつらくて、でもこんなに優しい反戦映画がこの世に存在し得るなんて。初めて見たときの衝撃といったらなかった。とてつもない傑作である。


[書籍]
1.「われ笑う、ゆえにわれあり」
2.「完全教祖マニュアル」
3.「生物と無生物のあいだ」
4.「星新一YAセレクション 殺し屋ですのよ」
5.「へんないきもの」
6.「月刊恒河沙 200号」
7.「キクタン 【Super】 12000」
8.「チャート式 基礎からの数学III」
9.「1冊でマスター 大学の線形代数」
10.「統計力学I (新物理学シリーズ)」

  1. エッセイ枠。屁理屈で議論を引っ掻き回す独特のユーモアが最高にツボだった。私のblogはこの本に強い影響を受けており、ほとんどの記事はこの本のオマージュだと言ってもいいくらいである。
  2. 新書枠その1。宗教家として大成する方法を伝えるという体をとって、様々な宗教の歴史を紹介する本。思ったよりちゃんと宗教について勉強できるのに、著者の姿勢はとことん不敬でナメくさっているのが笑える。
  3. 新書枠その2。生命科学の基本的な知見を詩的な文章で伝えるベストセラーだ。小学生のころ夢中になって読み、生物の仕組みについて関心を抱くきっかけとなった、自分史の上で重要な本。
  4. 小説枠。星新一のショートショートがどれも面白いことは論を俟たないが、この本が私の中で特別なのは、一番のお気に入りの作品「処刑」が収録されているということだ。「処刑」で提示される価値観は、私の死生観の基礎となっている。
  5. 単行本枠。へんないきものたちを、ユーモア溢れる語り口で軽妙に語る本。これも小学生の頃夢中になって読んだ。雑談が多くていまいち勉強になった感は残らないが、その引き出し多彩な雑談が面白いのは確かだ。
  6. 同人誌枠。大学一年生の頃私が心酔していたサークル「時代錯誤社」の記事傑作選だ。自らの全身に小麦粉・卵・パン粉をつけ、食堂のおばちゃんに自分を揚げてもらえないかと頼みに行くという内容の「FLY Program」を始め、異常な記事がひしめいている。
  7. 大学受験参考書枠その1。リズミカルなCDで楽しみながら効率的に英単語を覚えられるのが特徴の英単語帳だ。このハイレベルな英単語帳の単語を徹底的に覚えたという自信が、試験場での自分を支えてくれた。
  8. 大学受験参考書枠その2。いわゆる青チャート。数学参考書の言わずとしれた定番である。レイアウトが整理されていて格好いい。多くの進学校では参考書に青チャートを使うのだが、私の学校では数IA, IIBの指定参考書が(青よりも易しい)黄チャートだった。青チャートに憧れを抱いていた私に対して、高2のころ学校から突如として配られたのが青チャート数学IIIだった。これから青チャートで勉強できるという事実を前に、私は教室の中で歓喜の声を漏らした。思い出深い参考書である。
  9. 大学の参考書枠その1。豊富な例題と見通しの良い明快な解説を通して、ベクトルの内積からJordan標準形まで線形代数の基本的内容を丁寧に教えてくれる良書。この本のおかげで線形代数に対する苦手意識を克服できた。
  10. 大学の参考書枠その2。統計力学の教科書といえばこれ、と言われる田崎先生の名教科書。物理の面白さをまっすぐに伝えてくれる熱い展開を前にして、教科書でありながらストーリー(?)の続きが気になって仕方がないという強烈なワクワク感を与えてくれた。統計力学IIも面白くてしょうがないほど面白いのだが、類書と比較したとき最大の見所と言ってもいい統計力学の基礎づけに関する内容が含まれるこちらを選ぶことにした。


[ゲーム]
1.「Splatoon」
2.「ガンスターヒーローズ」
3.「スーパーマリオギャラクシー2」
4.「朧村正」
5.「メイドイン俺」
6.「Ape Out」
7.「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」
8.「けいおん!放課後ライブ!!」
9.「428 ~封鎖された渋谷で~」
10.「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」

  1. 私の大学生活前半を象徴するゲーム。「インクを塗ってインクに潜る」という革命的なシステム、スポーティーでキャッチーな世界観、爽快感と戦略性に溢れた戦闘に魅了され、何百時間も費やした。ネット対戦の面白さに気付かせてくれた、時間泥棒の罪なゲーム。
  2. レトロゲーム枠として、メガドライブのアクションシューティングゲーム「ガンスターヒーローズ」をチョイス。敵がとにかくよく作り込まれていて、巨大な敵が画面を縦横無尽に動き回るのは迫力満点である。難易度が高く一人ではクリアできなかったが、友達と協力プレイして何とかクリアすることができた。あのときの達成感といったらなかった。
  3. 中学生時代にハマったゲームの代表が「スーパーマリオギャラクシー2」だ。Wiiの機能を使いこなし、これでもかというほどアイデアを詰め込んだ超大作である。面白さを惜しみなく提示してくれるので、遊んでいて全く退屈することがない。最初から最後まで新鮮な気持ちで楽しめる、ゲームのお手本のような作品である。
  4. Wiiのサードパーティタイトルから「朧村正」を入れた。日本の自然の美しさを追求したグラフィックは、Wiiタイトルの最高峰である。戦闘はサクサク進んで爽快感がある。敵の化け物のデザインも良い。侍の魂に憑依された姫が主人公というのも私の嗜好にストライクだ。
  5. DS枠。ゲームを作るゲームであり、私に初めて創作の楽しさを体感させてくれたゲームだ。シンプルな機能の組み合わせなのに、様々なアイデアを実現できるシステムが良かった。友達と作ったゲームを交換し合うのが最高に楽しかった。
  6. インディーゲーム枠。ゴリラが人間を殺害しながら脱走するというゲームなのだが、とにかく作り手の高いセンスがビシバシと伝わってくる。モノトーンのグラフィック、ジャズ調のBGM、シンバルの爽快な効果音が絶妙に噛み合っていて、血みどろの殺戮ゲームでありながらオシャレで爽やかなゲームに仕上がっている。アクションはシンプルながらも奥深く、アクションゲームとしても良く練り込まれている。
  7. 小学生時代に最も遊んだゲームがスマブラであるため、スマブラのどれかは入れたかった。迷ったが、スマブラとしての圧倒的な完成度と圧倒的なボリュームを誇る最新作を選んだ。このようなゲームがこの世界に存在することが信じられない。
  8. PSP枠。高校生時代にハマっていた。キャラゲーだが、キャラクターのかわいいモデル、凝った演出、各パートの特徴を活かした譜面と、「けいおん!の音ゲー」としての理想形を実現した良作である。面白かったのに続編が出なかったことだけが欠点だ。
  9. アドベンチャーゲーム枠。5人のキャラクターが複雑に絡み合って一つの壮大なストーリーを織りなす展開には度肝を抜かれた。ゲームとして面白いサウンドノベルとはこういうものなのかと大変感銘を受けた。今でも、街に行くたびに「この街は様々な人の思いもよらぬ相互作用によって成り立っているのだろうなあ」と感慨を抱く。
  10. 世間で絶賛されている通りの超弩級傑作だ。探索、戦闘、謎解き、様々な遊びが緻密に配置された広大な世界。「ついつい行ってみたくなる場所」がそこら中に詰め込まれているため、当初の目的を忘れて場所から場所へとふらふらしてしまうこともしょっちゅうである。でもそのふらふらこそがラスボスを打ち倒すための秘訣なのだ。起動したその日から、全てが噛み合ったゲームデザインの虜になった。迷子になることがこんなに楽しいとは思わなかった。とにかく尋常じゃなく面白い。


[総合]
今の自分の思想を象徴的に表す10作品を選ぶとすれば、次のようになる。

1. 漫画「帰宅部活動記録」
2. 漫画「山本アットホーム」
3. アニメ「ゆゆ式」
4. アニメ「氷菓」
5. アニメ「この世界の片隅に」
6. 書籍「われ笑う、ゆえにわれあり」
7. 書籍「統計力学I (新物理学シリーズ)」
8. ゲーム「Splatoon」
9. ゲーム「428 ~封鎖された渋谷で~」
10. ゲーム「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」

  1. この漫画はROCKの体現者である。どうすれば退屈な日常を刺激に満ちたものにできるのか、この漫画を読めばたちどころにわかる。
  2. 「わけのわからないものが面白い」という思想がここに詰まっている。
  3. 私にとって、面白い会話とはゆゆ式的な会話のことをいう。平凡な毎日から面白さを見出す術を教えてもらった。
  4. 「ゆゆ式」が日常の明るい側面にスポットを当てるのに対して、「氷菓」はほの暗い側面に注目する。その渋さを自覚的に見出すことが実は旨味になっていくのだ。
  5. そんな尊い日常は、それを奪うものと対峙したときにどうなるのか。いつどこで全てが崩壊するかわからないこの世界をどのような心構えで生きていくべきなのか、それをこの作品から学んだ。
  6. あらゆる問題を屁理屈によって煙に巻き、あらゆる失敗を笑い飛ばす。飄々とした態度で様々な困難を柳のように受け流す、そんな柔らかい強さを与えてくれた。
  7. 「学問の面白さとはこういうものだ」「知的好奇心を満たすとはこういうことだ」を豪速球のストレートで投げつけてくるのが本書である。
  8. こんな小さな遊び場で、こんな予測もつかないことが起こるなんて。この作品は先が読めないことの面白さを伝えてくれた。
  9. ミクロな相互作用は全体として何をもたらすのか。私が興味を抱くキーワード「創発」にも繋がる、世界の見方が変わるストーリーがここにあった。
  10. まだ知らないところにいくことがいかにワクワクするものなのか、それをこの作品に気付かせてもらった。途中でたくさん迷うのだが、その迷いは実はこんなに楽しいもの、後に活きる糧となるものなのだ、私はそんなメッセージを読み取った。

自分の大好きな作品に接したときの感動を思い出すのはとても楽しかった。他の人のオールタイムベスト10も是非読んでみたい。

2019年8月17日土曜日

記事タイトルのナンバリング

記事タイトルのナンバリングは、一定の方針に従って付けるようにしている。

・「(2)」型
「私の院試体験」など、数多くの記事。(1)から順に最後まで読んでもらうことを前提にしている。最初の記事を執筆する時点で全体の構想が見えており、どこで完結するか考えた上で執筆する記事はこのタイプのナンバリングを与えている。

・「その2」型
「もうOculus goしかない」が該当する。各記事は並列されており、どちらから読んでも問題ない。同じ内容を主張する、バージョン違いの記事である。記事はそれ単体で完結する。

・「2」型
「悩みの相談」が該当する。第1作執筆時点では続きが予定されていなかったものの、続編となる記事を書きたくなったときはこのナンバリングを採用する。