2018年10月17日水曜日

私の院試体験(10)

・8月20日
この日は午前3時ごろに一度目が覚めた。かなり疲れを覚える。しばらく再び寝付けずにいたが、1時間ほどするとまた眠ることができた。8時半に起床したが、疲労のせいか睡眠がかなり浅くなっているのが感じられた。
明日は京大の院試であり、今日のミッションは京都に到着することだ。ベッドへの執着心を堪え、部屋を片付けて荷物をまとめた。試験の後はしばらく帰省する予定のため、冷蔵庫は空にする必要がある。開けてみると、中はミョウガ3本だけだった。食品を捨てることは信条に反すると思い、3本とも生で丸かじりした。ミョウガの辛味が頭痛を誘発し、舌は痺れ、非常につらい体験だった。ミョウガは丸かじりするものではないという教訓が胸に刻まれた。第一、冷凍すれば良かったのだ。なお、ミョウガだけでは腹が満たされなかったのでアイスも食べた。
今日と明日は京都の友人宅に泊まる予定だ。私が京都で宿泊するとき、高校同期で京大に進学した2人(*1)を頼ることが多い。ここでは、彼らを甲・乙と書こう。15時半に東京駅に到着し、新幹線(*2)と京阪電車で移動した。TOEFL対策は6月以来何もしていなかったため、申し訳程度のTOEFL対策として、移動中はTOEFLのリスニングCDを聞き流していた。二周目だろうとこのリスニングは相変わらず難しくて、何を言っているのかよくわからない。尤も新幹線は進捗を生むための場ではないので、それも仕方のないことだ。19時ごろ、京大付近にある神宮丸太町駅に到着し、待ち合わせていた甲と合流した。この日、乙はバイトで遅くまで帰らないそうだ。まずは甲の部屋に荷物を置き、甲に自転車を借りた(*3)。そして、一緒に元田中の飲食店「ケニア」で食事をとった後、甲の部屋に帰った。
甲の部屋は相変わらず非常に汚かった。これは、彼の性格と、この部屋が京大生達の溜まり場であることが原因だ。このままこの部屋に泊まるという手もあったのだが、彼は翌日早朝に石川県へと出発する予定で(*4)、これからその準備をするつもりだという。その話を聞き、この部屋は夜通し明かりがついていそうな予感がしたため、乙の帰りを待って乙の部屋で泊まることにした。甲は、9月に部屋を退去することになったと言っていた。どうやら、あまりにも無軌道な生活を咎められたことが一因となって、秋から自宅通学になるらしい(*5)。私がこの部屋を訪れるのもこれで最後だろう。びっくりゴミ箱(*6)のように驚きが詰まっていて、訪れる度に表情を変える四季折々の汚さを見せてくれたこの思い出深い場所を惜しみつつ、私は部屋を後にした。
22時頃、乙の部屋に入った。乙は綺麗好きであり、きちんと整えられた清潔な部屋に住んでいる。帰宅したばかりの乙にも協力してもらって、早めに就寝の準備を整え、23時半には就床した。私は寝袋を敷いて床で寝ることになった。昨日と違って、明日の試験は午前9時からだ。7時前後にアラームを5つほど仕掛けた。果たして起きることができるだろうか。(続く)

(*1)京都大学に進学したのは3人だが、同性なのは2人である。
(*2)及びJR奈良線。
(*3)彼は京都に自転車を2台置いている。
(*4)合宿と言っていた。他のメンバーはバスで向かう中、彼だけは自転車で石川県まで行くらしい。
(*5)実際、今は姫路から自宅から通学しているようだ。
(*6)びっくり箱の中でも、開くとゴミが飛び出してくるタイプのびっくり箱のことをいう。

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