2019年4月25日木曜日

麻酔博物館

例によって例の如く、友人「おく」と麻酔博物館に行ってきた。

三宮で待ち合わせをし、昼食を食べた。麻酔博物館に行くにはポートライナーに乗って医療センター駅で降りれば良い。三宮駅のホームでポートライナーを待っていると、スマホで行き方を調べていたおくが何かを発見した。
「麻酔博物館が入っているビル、キメックスセンタービルっていうらしい」
「キ......キメックス!? え、キメックス? そんな名前のビルに、麻酔薬が!?」
「隠喩かな」
「隠喩っていうか、かなり直接的やんね......。キ○ミーベイベー?」
本当かよ、と思って調べてみると、本当はキメックセンタービルという名前であった。
「勝手にスを入れるな」
「キメックの次がセンターだから、実質スが入っているようなものじゃん」
「なるほど!子音だけ取り出せばってことか!」
おくは頭がいい。

ポートライナーに乗ると、MDRT日本会という組織の広告があった。MDMAみたいだなあ、と思いながら眺めていると、おくが話しかけてきた。
「このMDRTっていう文字列を見て、何か思わない?」
「......MDMA?」
「そう。MDMAみたい」
「それ思ったけど、言ったら狂人だと思われるんじゃないかと思って言わなかった。四文字中二文字しか一致してないし」
「こういうのは文字数が同じってことが重要なんだよ」
確かに。おくは頭がいい。

そんな話をしているうちに麻酔博物館に着いた。受付があるが、誰もいない。どのみちタダであるので勝手に入ると、中には麻酔機器や手術室の様子の展示があった。とりわけ目を引いたのが、麻酔薬の展示だ。
麻酔薬
モルヒネだ!!!見ていると、おくがあることに気付いた。
「他の箱には「空包装」って判子が押してあるけど、これにはない。もしかして、まだ入っている......?」
さすが港町。神戸にはロマンがある。

麻酔の歴史の展示も面白かった。
麻酔法の歴史
「おくこれ見て、頭部殴打や頸部圧迫って」
「一番ロックじゃん。こう、ちょうどいい具合に殴ってくれる、殴るのが上手い人がいたんだろうな。やりすぎると死んでしまうから」
中世時代なんて催眠海綿の吸入が流行してしまっている。とんでもない時代である。

一通り見終わって、展示室を出た。展示室の入り口には、人が通ると光が遮られて通ったことがわかるカウンターが付いていた。私は、来館者数を水増ししようと思い、センサーの前でパンフレットを繰り返し上げ下げした。そうやって遊んでいたところ、職員の人に「来館者の方ですか?」と尋ねられた。「はい」と答えると、職員の人はお土産をくれた。
クリアファイル
職員の人は去っていった。私は言った。
「これこれ、これなんよなあ。麻酔を仕掛けてくるハローキティ」
「絶妙な力加減で殴る人」
「こいつ割礼してくるの!?めちゃめちゃ嫌だなそれ」

この後、おくは京都に来た。河原町から京大方面まで一緒に歩いた後、私の部屋でゆゆ式tenを見て帰っていった。