・6月中旬
レポートはポアンカレ・ベンディクソンの定理について書くことにしようかと思い、ノートに構想を纏めた。ところが、常微分方程式の知識の不足により、何が前提条件になっているのかがわからずどうにもうまくいかなかった。
6月中旬にはTOEFL ITPの試験があった。一週間くらい前になって慌てて対策本を取り出し、研究室もサボって(*1)過去問演習をした。 英語をスピーディーに処理するのは久しぶりだったが、思っていたほど悲惨な劣化はしていないようだ。リスニングが他のセクションよりやたらと難しいことはわかった。それにしても英文をスピーディーに処理する勉強というのはつまらないなと感じた。
本番の試験ではちょっとした事件が起きた。試験の前は、配られた注意事項の紙を読みつつ気楽に過ごしていたのだが、注意深く読んでみて、結果の発送日が北大の出願締切日より後になっていることに気が付いたのだ。私は青ざめた。今からTOEFL iBTに申し込んでも間に合わないだろう。ここに来て出願に失敗したか。1Aセメスターの記憶が蘇る。
しかし、結果の発送日と出願日の前後関係は申し込み前にきちんと確認した覚えがある。慌ててそれを確認する(*2)と、ちゃんと出願締切日までに届く日に設定されていた。一体どういうことなのか?そうこうしているうちに、机の上を片付けろと指示される時間になってしまった。もしこの新しい発送日が正しいのであれば、詐欺みたいな話だ。生協側が勝手に発送日を変更したのだという証明を生協の人に一筆書かせて、北大側に事情を説明する展開になるだろうか。兎にも角にも発送日が食い違っている事情を問い質さなければ。そんなことを考え混乱しながら試験を受ける羽目になった。
試験が終わって聞いてみると、新しい発送日の方が誤記だということだった。本当か、信用ならないなあ、対応するのが面倒で適当なことを言っただけではないのか(私ならそうする)、当日になっても届かず、言った言わないで揉める羽目にならないと良いが......。不安を抱きながら帰路に着いた。
・6月下旬
さて、とりあえずTOEFLは終わったので、レポートの方で色々試行錯誤を重ねた。その結果、構造幾何学の授業で習った知識を活かして、位相力学系のカオスについて書くようにテーマを再設定した。ロジスティック写像のカオスなどの性質を書くことにして、数値計算と厳密な証明の両方向からアプローチするというレポートの骨子を決めた。それに沿ってノートに構想をまとめつつ、行間を埋めていった。
・7月1日
記事「院試勉強に集中できない」をアップロードした。この時点で当のレポートは全然書けていない。レポートの提出期限まで残り2週間くらいになってしまった。自分で言っている通り、こんな記事を書いている場合ではない。
・7月上旬
ノートに証明を書いて肉付けしていったのだが、行間が埋まらない箇所がある。フォロワーの人たちや牛腸先生に相談して、誤読していた箇所を指摘してもらい何とか行間を埋めた。主要部分が完成したので、TeXでの清書作業に入った。
ちなみに、レポートにはいくつか数値計算の結果が挿入されているが、これらは実のところ数理科学演習Iで作ったプログラムや計算結果を流用しただけである。こういう手抜きの図を使ってページ数を稼いだところがあのレポートのポイントだ。数値計算のセクションは手抜きのために作ったと言っても過言ではない。どうやら、無駄に改行をして行数を稼いだ読書感想文を提出していた小学生時代から私は何も成長していないらしい。(続く)
(*1)ちょうど梅雨で機械の調子も悪かったのと、他の事情もあって、まあ休んでも良いかという空気が私の中に醸成されていた。
(*2)TOEFL ITP団体受験告知ポスターの写真を携帯電話で確認したのか、受験票に記載があったのか、よく覚えていない。
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「私の院試体験」目次
2018年10月9日火曜日
2018年10月8日月曜日
私の院試体験(1)
最近、院試に合格した。その経緯をまとめておこう(*1)。
・2017年まで
東大、京大、名大などの研究室見学をしていた。
・3月下旬~4月上旬
京大と北大に行き、研究室見学をした。
北大の方の研究室は、どうやら学生に全く人気がないらしい。これは、研究室がキャンパスの中の僻地にあるせいである。北大のキャンパスはかなり広く、キャンパス内に草原がある(*2)のだが、その研究室が入っている建物は、キャンパスの中心部から北に向かってずんずん進んで、そこから更に草原を一つ挟んだ向こう側にある。そこにたどり着くために高校同期の北大生に案内してもらったのだが、あまりに僻地にあるため一緒に迷子になってしまった。こんなところ来たことがない、ほとんどの学生がここに何かあること自体知らないのでは、とまで言っていたので、余程知名度がないのだろう。ここを受ける学生は例年0人か1人かという話だった。私は、北大は受ければ受かるなと思った。なお、僻地にあると言ってもそこは200万都市札幌の中心部、柏よりもはるかに都会だった。建物自体もかなり綺麗だ。
北大ではそこの助教の先生とLINE友達になった。どうやら、あの建物にいるとあまり人と会話をしなくなるらしい。しばらくすると私のTwitterアカウントまで特定されてしまった。
・4月中旬~5月
東大と東工大で研究室見学をした。
大学では、研究室の先生に渡された分子分光学の論文を読むなどしていた。卒研の面談も確かこの頃だった。
とりあえず北大は受けることにした。化学専攻と数学専攻の二つの選択肢があったが、北大の研究室のボスと相談して、数学専攻から受験することにした。有機化学や無機化学のことはさっぱりわからない(*3)からだ。ちなみに、北大の数学専攻の入試において、数学の能力はレポート・志望動機書と口頭試問で評価される。口頭試問はレポートの内容について聞かれるらしい。口頭試問には東京会場もあって便利である。
北大数学専攻の場合、英語は何とTOEFL ITPで良い。 他専攻(や他大の院試)ならTOEFL iBTのスコアシート提出を求められるところだ。東京会場も数学専攻だけであるし、数学専攻だけ受験者にやたらと甘い。ともかく、生協に行ってTOEFL ITPの団体受験に申し込んだ。
・6月上旬
北大に予め出しておくレポートを書かなければならない。いくら受ければ受かるだろうとはいっても、あまりにひどいものでは話にならない。そして、私の数学力はひどいものなので、全力を出す必要があるだろう。レポートでは、興味を持った定理や理論について纏めて紹介することになる。研究室では理論生物学をやろうと思っており、志望動機書との対応を考えると、力学系のカオスについて書くのが良さそうだと判断した。
しかし具体的に何の定理について書こうか。4Sではそのものずばり「カオス」という授業を受けていたが、これは数学的にはふわふわしていて、この授業を起点に数学者に読ませるためのレポートを書くのは難しそうだと感じた。そうして、しばらくHirsch, Smale, DevaneyやStrogatzを読む日々を送っていた。 (続く)
(*1)どうでも良いが、院試体験は臨死体験と響きが似ていることに気が付いた。
(*2)東大で言えば、柏キャンパス北部のような感じだろうか。
(*3)それぞれ有機化学I、無機化学Iしか履修していない。
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「私の院試体験」目次
・2017年まで
東大、京大、名大などの研究室見学をしていた。
・3月下旬~4月上旬
京大と北大に行き、研究室見学をした。
北大の方の研究室は、どうやら学生に全く人気がないらしい。これは、研究室がキャンパスの中の僻地にあるせいである。北大のキャンパスはかなり広く、キャンパス内に草原がある(*2)のだが、その研究室が入っている建物は、キャンパスの中心部から北に向かってずんずん進んで、そこから更に草原を一つ挟んだ向こう側にある。そこにたどり着くために高校同期の北大生に案内してもらったのだが、あまりに僻地にあるため一緒に迷子になってしまった。こんなところ来たことがない、ほとんどの学生がここに何かあること自体知らないのでは、とまで言っていたので、余程知名度がないのだろう。ここを受ける学生は例年0人か1人かという話だった。私は、北大は受ければ受かるなと思った。なお、僻地にあると言ってもそこは200万都市札幌の中心部、柏よりもはるかに都会だった。建物自体もかなり綺麗だ。
北大ではそこの助教の先生とLINE友達になった。どうやら、あの建物にいるとあまり人と会話をしなくなるらしい。しばらくすると私のTwitterアカウントまで特定されてしまった。
・4月中旬~5月
東大と東工大で研究室見学をした。
大学では、研究室の先生に渡された分子分光学の論文を読むなどしていた。卒研の面談も確かこの頃だった。
とりあえず北大は受けることにした。化学専攻と数学専攻の二つの選択肢があったが、北大の研究室のボスと相談して、数学専攻から受験することにした。有機化学や無機化学のことはさっぱりわからない(*3)からだ。ちなみに、北大の数学専攻の入試において、数学の能力はレポート・志望動機書と口頭試問で評価される。口頭試問はレポートの内容について聞かれるらしい。口頭試問には東京会場もあって便利である。
北大数学専攻の場合、英語は何とTOEFL ITPで良い。 他専攻(や他大の院試)ならTOEFL iBTのスコアシート提出を求められるところだ。東京会場も数学専攻だけであるし、数学専攻だけ受験者にやたらと甘い。ともかく、生協に行ってTOEFL ITPの団体受験に申し込んだ。
・6月上旬
北大に予め出しておくレポートを書かなければならない。いくら受ければ受かるだろうとはいっても、あまりにひどいものでは話にならない。そして、私の数学力はひどいものなので、全力を出す必要があるだろう。レポートでは、興味を持った定理や理論について纏めて紹介することになる。研究室では理論生物学をやろうと思っており、志望動機書との対応を考えると、力学系のカオスについて書くのが良さそうだと判断した。
しかし具体的に何の定理について書こうか。4Sではそのものずばり「カオス」という授業を受けていたが、これは数学的にはふわふわしていて、この授業を起点に数学者に読ませるためのレポートを書くのは難しそうだと感じた。そうして、しばらくHirsch, Smale, DevaneyやStrogatzを読む日々を送っていた。 (続く)
(*1)どうでも良いが、院試体験は臨死体験と響きが似ていることに気が付いた。
(*2)東大で言えば、柏キャンパス北部のような感じだろうか。
(*3)それぞれ有機化学I、無機化学Iしか履修していない。
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2018年10月6日土曜日
日記: 東京ジャーミイの見学
今日は東京ジャーミイ(日本語公式ウェブサイト: https://tokyocamii.org/ja/)の日本語ガイド付き見学に行った。東京ジャーミイというのは、代々木上原にある日本最大のモスク(イスラームの礼拝堂)である。ジャーミイは、モスクの中でも合同礼拝が行われる大規模なものを指す。
代々木上原駅南側の井ノ頭通りを西(代田橋駅側)に向かうと、住宅街の中に東京ジャーミイのミナレット(塔)が現れる(写真1)。僧侶にとっての修行場である寺院の多くが比叡山や高野山など高山に立地しているのに対し、モスクはあくまで人々が集まる礼拝堂であり、イスラーム圏ではモスクを中心として都市が形成されるという。
ミナレットを目印に道を進んでいくと、入り口(写真2)にたどり着く。一階部分はトルコ文化センターになっている。トルコ文化やイスラームに関するセミナーが行われているとのことだ。このモスクもオスマン様式で建てられたイスタンブール風の建築だと聞いた。
近くにはイスラーム系のインターナショナルスクールがあり、行き交う児童(おそらくムスリムだろう)たちが解説の人に挨拶をしていた。
写真3では、建物に穴の空いた装飾が付いていることが確認できる(写真5)。これは鳥の巣箱だそうだ。モスクが社会の荒波から人々を守る避難所としての役割を果たしているように、鳥にとっての避難所でもあるのだ、という説明を受けた。
建物の二階は礼拝堂になっている。入り口(写真6)を潜る際、女性はスカーフの着用を求められていた。忘れた人への貸し出しもあるようだ。
中の美しさは圧巻だった。壁面と天井には意匠を凝らした装飾が施され、己を取り囲むように広がる優美な模様とステンドグラスの鮮やかな色彩が目を奪った(写真7,8)。しかし、これを写真に写すのは少々無理がある。この華やかで異国情緒溢れる空間を感じるためには、実際に行ってみるより他にないだろう。
入り口に対して正面には、メッカの方向を示すためのミフラーブ(写真9)がある。しばらくすると、ムスリムの方々が集まり始め、ミフラーブの前に導師が来て礼拝が始まった。ムスリムの人たちは、導師がクルアーン(聖典)を読み上げている間、ミフラーブの方を向いて横一列に並んで礼拝をしていた。横一列に並ぶのは、信仰する者は神の前で皆平等であるという思想を体現するためだそうだ。イスラームが国や人種を超えて広まり世界宗教となった一因にこの思想があるのだと解説された。
写真9には、チューリップを描いた模様(写真11)が写っている。トルコはチューリップの原産地で、国を代表する花として親しまれてきたそうだ。
チューリップは一階に並べられている壺(写真12)にも描かれていた。一階には正体不明のドライフルーツが紅茶と一緒に置いてあった。自由に食べてよいと書いてある。食べてみたところ、紅茶によく合う甘さで美味しかった。
東京ジャーミイの見学は刺激的で非常に面白かった。解説してくれたムスリムの人は、日本でイスラームがどういう教えに基づく宗教なのかきちんと伝わっておらず、ともすれば過激派の印象が先行しがちな現状に心を痛めているという(おそらくアメリカの件もあるのだろう)。読者の皆さんも、もし興味があれば是非東京ジャーミイに来てイスラーム文化を体験してみてほしい。見学は無料かつ予約不要だ。公式ウェブサイトの「ご見学について」に詳細な情報がある。
代々木上原駅南側の井ノ頭通りを西(代田橋駅側)に向かうと、住宅街の中に東京ジャーミイのミナレット(塔)が現れる(写真1)。僧侶にとっての修行場である寺院の多くが比叡山や高野山など高山に立地しているのに対し、モスクはあくまで人々が集まる礼拝堂であり、イスラーム圏ではモスクを中心として都市が形成されるという。
| 写真1 ミナレット |
ミナレットを目印に道を進んでいくと、入り口(写真2)にたどり着く。一階部分はトルコ文化センターになっている。トルコ文化やイスラームに関するセミナーが行われているとのことだ。このモスクもオスマン様式で建てられたイスタンブール風の建築だと聞いた。
| 写真2 入り口 |
そのまま道を進んで交差点を左折し回り込むと、重厚で荘厳な外観を眺めることができる(写真3,4)。白を基調とした建物が青空によく映えていた。
| 写真3 外観(1) |
| 写真4 外観(2) |
近くにはイスラーム系のインターナショナルスクールがあり、行き交う児童(おそらくムスリムだろう)たちが解説の人に挨拶をしていた。
写真3では、建物に穴の空いた装飾が付いていることが確認できる(写真5)。これは鳥の巣箱だそうだ。モスクが社会の荒波から人々を守る避難所としての役割を果たしているように、鳥にとっての避難所でもあるのだ、という説明を受けた。
| 写真5 写真3の一部を拡大したもの |
建物の二階は礼拝堂になっている。入り口(写真6)を潜る際、女性はスカーフの着用を求められていた。忘れた人への貸し出しもあるようだ。
| 写真6 礼拝堂入り口 |
中の美しさは圧巻だった。壁面と天井には意匠を凝らした装飾が施され、己を取り囲むように広がる優美な模様とステンドグラスの鮮やかな色彩が目を奪った(写真7,8)。しかし、これを写真に写すのは少々無理がある。この華やかで異国情緒溢れる空間を感じるためには、実際に行ってみるより他にないだろう。
| 写真7 礼拝堂内部(1) |
| 写真8 礼拝堂内部(2) |
入り口に対して正面には、メッカの方向を示すためのミフラーブ(写真9)がある。しばらくすると、ムスリムの方々が集まり始め、ミフラーブの前に導師が来て礼拝が始まった。ムスリムの人たちは、導師がクルアーン(聖典)を読み上げている間、ミフラーブの方を向いて横一列に並んで礼拝をしていた。横一列に並ぶのは、信仰する者は神の前で皆平等であるという思想を体現するためだそうだ。イスラームが国や人種を超えて広まり世界宗教となった一因にこの思想があるのだと解説された。
| 写真9 ミフラーブ(写真中央部)とその周囲 |
この建物は、ミフラーブがメッカの方向を向くようにして建っている。建物が井ノ頭通りと平行になっていない(写真10)のは、このためらしい。
| 写真10 建物と道路の間の角度 |
| 写真11 チューリップの模様 |
| 写真12 チューリップが描かれた壺 |
東京ジャーミイの見学は刺激的で非常に面白かった。解説してくれたムスリムの人は、日本でイスラームがどういう教えに基づく宗教なのかきちんと伝わっておらず、ともすれば過激派の印象が先行しがちな現状に心を痛めているという(おそらくアメリカの件もあるのだろう)。読者の皆さんも、もし興味があれば是非東京ジャーミイに来てイスラーム文化を体験してみてほしい。見学は無料かつ予約不要だ。公式ウェブサイトの「ご見学について」に詳細な情報がある。
2018年10月4日木曜日
2018年10月3日水曜日
ロジスティック写像(1)
このblogにTeXを導入した。せっかくなので、院試に際して大学側に出したレポート(*1)を公開することにしよう(*2)と思う。
(追記: どうやら、モバイルモードではTeXの数式がきちんと表示されないようだ。対処法としては、1. PCモードで見る、 2. 頑張って解読する、3. 読むのを諦める、の三つの選択肢が考えられる。好みに応じて選んでほしい。)
(追記: どうやら、モバイルモードではTeXの数式がきちんと表示されないようだ。対処法としては、1. PCモードで見る、 2. 頑張って解読する、3. 読むのを諦める、の三つの選択肢が考えられる。好みに応じて選んでほしい。)
2018年10月2日火曜日
Switchの所感
SwitchはWiiUと違って起動が早い。これは使わないときはスリープ状態にする運用が基本であることが大きいのだろう。この点はタブレットに近い。しかしそこは据え置き機なので、普段はスリープ状態でテレビにつなげられて充電されていることになる。従って、遊ぼうかと思ったら充電が切れていたということにはならない。持ち運びができる据え置き機というのは上手いコンセプトだ。
WiiUと違って小さいから持ち運びに便利である。実家の大きい画面でゲームを遊ぶのもこれでだいぶ楽になる。母上がテレビを見始めても携帯モードで遊べるから良い。しかしドックに格納して充電する都合上、充電口が本体の下部に付いている。このため、充電しながら携帯モードで遊ぶのはやりにくい。
本体をドックに格納するとすっぽり収まるのかと思っていたが、取り出しやすくするためだろうか、上部が少しはみ出る。スーツケースに入れて運搬するにあたって、あの脆そうな画面付きの本体をドックが完全に防御してくれるのかと思っていたため、これには面食らった。結局ドックごとタオルに包んで持って帰った。Switch用のキャリングケースを買うのが良いのだろうか。尤も、WiiUよりはるかにマシなのは間違いない。
SwitchはJoy-Conの差し替え周りが面倒である。Joy-Conは、普通のコントローラーのようにして使うときはグリップにさし、分離するときはストラップにつけ、携帯モードや充電時は本体につけるようになっているが、この付け替えが地味ながら面倒だ。特に、充電時に本体にささなければならないのが問題である。ゼルダのようなゲームでは、基本的にグリップに差した状態でテレビに出力して遊び続けることになる。そうするとそのうちコントローラーの充電が切れるのだが、このときわざわざテレビの近くに置いているドックに差したSwitchのところまで行って、グリップからJoy-Con2つを取り出して、Joy-Con2つをSwitch本体に差し直さなければならない。次に使うときはその逆である。これは大変面倒だ。Joy-Conが1つだけならまだしも、Joy-Conは2つあるのだ。携帯モードからドックに格納するのはとてもスマートなのに、これは全くスマートでない。なんでそんなことをさせるのか。本体の起動が面倒であることは、ソフトの売り上げにも間接的に効いてくるだろう。どう考えても、少々価格をあげてでも、Joy-ConグリップではなくJoy-Con充電グリップを本体に同梱するべきである(用語がややこしい。周辺機器 | Nintendo Switch を参照のこと)。このJoy-Con充電グリップやProコントローラーの価格の高さも少々苛立たされる。
とはいえ、ゼルダBotWは非常に面白いし、このゼルダが据え置き機的にも携帯機的にも遊べるという時点で悪いハードではない。Joy-Con充電グリップの件はかなり不満だが、買ってしまった以上、Switchの今後に期待したいところだ(しかし、もう私も学部4年で、ゲームで遊べる時間も気力もどんどん減ってきているため、どれほどこのSwitchを活用できるかにはあまり期待が持てないのが現実である)。
とはいえ、ゼルダBotWは非常に面白いし、このゼルダが据え置き機的にも携帯機的にも遊べるという時点で悪いハードではない。Joy-Con充電グリップの件はかなり不満だが、買ってしまった以上、Switchの今後に期待したいところだ(しかし、もう私も学部4年で、ゲームで遊べる時間も気力もどんどん減ってきているため、どれほどこのSwitchを活用できるかにはあまり期待が持てないのが現実である)。
2018年10月1日月曜日
Switchを買った
「バイトの話」で書いた通り、Nintendo Switchを購入した。
2017年1月に新ハードSwitchの詳細が発表されたときは、これほど売れるとは正直なところ思っていなかった。PS4と競合する約30000円の価格(*)、WiiUからの移植が目立つラインナップ、3DSの後継機が現れるのかが不透明なことなど、不安要素が多かった。携帯可能な据え置き機というコンセプトにしても、据え置き機としてはスペック不足とそれに起因するマルチタイトルの不足、携帯機としては充電の持ちの悪さやJoy-Con装着時の大きさがネックになるのではないかと思っていた。更に言えば、据え置き機としてはPS4が「勝ち」の体制を築きあげていて、そこに他の据え置き機が割って入る余地があるとも思いにくかった。
![]() |
| Nintendo Switch |
2017年1月に新ハードSwitchの詳細が発表されたときは、これほど売れるとは正直なところ思っていなかった。PS4と競合する約30000円の価格(*)、WiiUからの移植が目立つラインナップ、3DSの後継機が現れるのかが不透明なことなど、不安要素が多かった。携帯可能な据え置き機というコンセプトにしても、据え置き機としてはスペック不足とそれに起因するマルチタイトルの不足、携帯機としては充電の持ちの悪さやJoy-Con装着時の大きさがネックになるのではないかと思っていた。更に言えば、据え置き機としてはPS4が「勝ち」の体制を築きあげていて、そこに他の据え置き機が割って入る余地があるとも思いにくかった。
これらハード的な分析を踏まえソフトを眺めてみると、Splatoon2はまず間違いなく売れるだろうが、ゼルダBotWやマリオカート8DX、マリオオデッセイは前作実績や移植であることを考えると50万本程度の売り上げになるだろうと思われた。ソフトの絶対数も少ないのではないか、2016年のWiiUにはほとんどソフトが出なかったのだから2017年のSwitchはソフトを普段の倍発売するべきだろうという不満もあった。
それが蓋を開ければこの人気である。本体は品薄が続き、発売から一年ほど経つまでは見かけることさえ稀だった。Splatoon2は勿論、目下のところゼルダは100万本超、マリカとマリオは150万本超売れており、今もゲームソフト週販ランキングの上位常連である。これはトワプリ、マリカ8、ギャラクシーをも大きく超える売り上げだ。Switchは、WiiUとは勢いが決定的に違っていた。その上、Wiiにもなかった、一人向けのゲームが売れる土壌が出来上がっていたのだった。
こうなった要因の一つに、ゼルダBotWが歴史的な高評価を獲得し、評判が口コミで伝わって長期的に売れ続けたことが挙げられる。前作のスカイウォードソードは2011年の年末商戦に向けて発売されたものの、年末商戦の恩恵をほとんど受けず初動型の推移であった。そうした初動型のシリーズタイトルが1年以上に渡って売れ続けたのだから、これは驚異的なことだ。3Dゼルダでいうと、それこそ「時のオカリナ」以来のことである。それどころか、一人で黙々と遊ぶような大作ゲームが100万本売れること自体滅多にない。ファイナルファンタジーシリーズ最新作、FF15の売り上げでさえも100万本少しという時代だからだ。ともかく、WiiUのときのようにすぐ失速して目玉タイトルまで勢いが持続しないと思われていた(といっても、私が勝手に思っていただけだが)Switchは、かくして2017年中勢いを維持し、ソフトは売れに売れ、発売されるソフトは増えに増え、すっかり好循環に入っていた。
私はこれを複雑な気持ちで見ていた。私はWiiUを既に持っていた。WiiUは出来の悪いハードだ。起動は遅いし、コントローラーは重い上にあまりに大きい。二画面を活かしたゲームと、ゲームパッド単体でも遊べる便利さをウリにしていたが、これらは両立しえない。Switchという「WiiUの完成形」を見た今思えば、コンセプトからしておかしかった。そしてWiiUは売れず、任天堂はWiiUを見捨てて2016年にはソフトをほとんど発売しなくなった。
まあ、私が買ったのはSplatoonの頃なので、売れていないのを承知で買った私にも非がある。しかし任天堂は、WiiUにソフトを供給しないばかりか、WiiUのソフトを他機種にどんどん移植し始めた。なんということだ。私もWiiUなんて不出来な負けハードではなく勝ちハードSwitchでスマートに遊びたかった。くそ、ゼルダだけはSwitchで遊んでやるからな、覚えておけ、そう思いながら機を伺っていたが、そもそもSwitch本体は品薄でなかなか買えなかった。教科書代もかさんできて、普段の任天堂ハードより高い価格設定にもだんだん腹が立ってきた。
まあ、私が買ったのはSplatoonの頃なので、売れていないのを承知で買った私にも非がある。しかし任天堂は、WiiUにソフトを供給しないばかりか、WiiUのソフトを他機種にどんどん移植し始めた。なんということだ。私もWiiUなんて不出来な負けハードではなく勝ちハードSwitchでスマートに遊びたかった。くそ、ゼルダだけはSwitchで遊んでやるからな、覚えておけ、そう思いながら機を伺っていたが、そもそもSwitch本体は品薄でなかなか買えなかった。教科書代もかさんできて、普段の任天堂ハードより高い価格設定にもだんだん腹が立ってきた。
そうこうしていると例のバイトの話が出てきた。この収入があること、Switchの品薄が解消されてきたこと、7月に開催されるamazonのprime dayで9.5%還元を受けられること、院試の後のご褒美になること、これらはまさに機だった。
かくして私はSwitchを購入した。
(*)PS4といえば、PS4でアサクリやホライゾンをやってみたい。実家のテレビならともかく、普段の画面の小さいテレビではPS4の映像美は映えないだろうなあという思いがある。あとは新しいものに手を出すための気力や勇気の問題だ。任天堂機ばかり買うのも、惰性が6割である。
(*)PS4といえば、PS4でアサクリやホライゾンをやってみたい。実家のテレビならともかく、普段の画面の小さいテレビではPS4の映像美は映えないだろうなあという思いがある。あとは新しいものに手を出すための気力や勇気の問題だ。任天堂機ばかり買うのも、惰性が6割である。
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