2018年9月3日月曜日

振り返り: 4Sセメスターの授業

授業のコマ数を減らしてその分を院試勉強に充てようと思っていたセメスターだったが、どういうわけか結局院試勉強は8月になるまでほとんどしなかった。一体どうしてこんな結果になってしまったのだろうか。それはともかく、いつもの振り返りをしておく。

月3: カオス
力学系のカオスを学ぶ。授業はだいぶわけがわからなかったが、数理科学演習Iの知識でどうにかレポートが書けた。レポートの採点はかなり甘いと思った。

月4: 確率統計II
数学科の確率統計である。
様々な確率分布とその性質がずらずらと紹介されてきたあたりで単調さを感じてやる気をなくしてしまい、16号館から数理病棟への移動が面倒なのも相まって出席するのをやめてしまった。その結果持ち込み可の試験にも関わらず単位を落とした。
私には理解しかねるタイミングで授業中に笑い声を漏らす数学科の学生たち(一人ではない)がちょっと怖かった。数学科のギャグセンスが高度すぎて我々凡俗には通じないということか。

月5: 生物物理学I/II (ターム制)
生物物理学Iではタンパク質の物性とフォールディングについて、IIではタンパク質分子マシンの力学と熱力学について学んだ。
あまり授業を聞かずセミナーの予習などに充てていた。試験は易しい。

火2: 分子生物学
もともと現象数理学の予定だったが、あまりの難しさにこちらに変更した。授業に行ってはみたものの、やはり内容が理解できずすぐにサボりがちになった。同じくサボり気味だったおるふぇ君にも協力してもらって資料をかき集め、何をやっているのかは若干把握したものの、それだけで試験が解けるはずもなく当然不可......のはずだったが、救済のレポートにより温情の可と相成った。このおかげで生命コースのサブプログラムが取れるため、可は可でも大きい可である。

火3-5, 水3-5: 物質科学実験III
分子分光学の研究室で、NO分子にレーザーを当ててできる励起状態を調べる実験をするはずだったが、研究室側のトラブル、教員の多忙さ、私のサボり癖etcによって、結果的に実験はあまり進展しなかった。結局やったことは、毎週1回のセミナーに出席したのと、論文を読んでその内容をセミナーで1回報告したのと、レーザーを当てられたNO分子の様子を計算機でシミュレートするプログラムを途中まで書いて、その進捗具合を報告したことである。
指導教員が大変優しく、質問をすると「質問してくれてありがとう」と言ってくれたり、それほどでもない発表でも褒めてくれたりしてくれて、心が乾きがちな大学生活へ潤いを与えてくれたのはとても良かった。先生は見ている限り事務仕事をたくさんやらされているようで(その地位につくことも急遽決まったようだった)、不憫だった。

水2: 統計力学II
昨年のリベンジを果たすため履修した。今年度は授業には一切出席しなかったが、無事良の成績をいただいた。しかし、1年かけて勉強しておいて、優上はともかく優も取れないのか......。
ちなみに、この先生は変人として知られている。昨年は試験中に黒板で授業内容の補足を始めていたが、今年はなかった。

木2: 情報と計算の物理
通信理論、計算量理論の問題の統計力学的解析を扱う授業だった。よくわかったとは言い難いが、ランダムな系の典型的性質を取り出す上で統計力学的考え方は強力なツールなのだなあと底の浅い感想を抱いた。活発な質疑応答は面白かったが、どうもそれで授業計画が若干狂ったのか、進みが早すぎる箇所があった。ついていけずつらかった。
なお、重厚な授業内容の割にレポートは易しめという、統合自然科学科のいつものパターンの授業である。

木4: 確率統計I
院生に見紛うほど若い先生が担当だった。初回授業は雰囲気がゆるく、最後までこのペースで進むのかと思いきや、次第に加速していき思考が追いつかない厳しい展開となってしまった。とはいえ例が豊富で、数学科の確率統計IIよりわかりやすかったと思う。
試験の出来は正直よくなかったと思うが、実質下駄のレポート点で底上げされた感がある。

金2: 数理科学セミナーIII
主にpHなどがトリガーとなって細胞質が「固まる」現象に焦点を当て、関連する論文を4つ読んだ。2回ほど実験とその解析に充てた回もあり、ユニークで面白いセミナーだった。それにしても論文4つはきつい。セミナーでは他人の担当箇所まで予習するのが理想だが、現実は......。

金3: 量子力学特論
純粋状態統計力学の理論の紹介だった。中盤で全く意味がわからなくなり撤退。今年は非平衡ではないとは。

金4: バイオインフォマティクス
今まで受けてきた中でも最高クラスのゆるさを誇る凄まじくゆるい授業だった。休講が2回、代講等で試験範囲外の内容が2回、そして繰上げ試験が1回で、とどめとばかりに毎回45分ほど早く終わる。この調子で試験に何を出すのだろうと訝しんでいたが、やはりというべきか、試験も非常に易しかった(語句説明、系統樹作成、配列スコアの計算が出た。スコアの計算とは、単なる二桁の足し算である)。授業中はずっとセミナーの予習をしていた。

現時点での単位数は、99(+前期課程分79)である。単位が降ってくるので、非本質的な勉強法をしているなあとは思いつつも、ついつい集めてしまう。そうでもなかったら、もっとずっと私は勉強しなかっただろうなと感じている。

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