2019年8月30日金曜日

思春期の始まり

注意: この記事は、排泄物に関する表現を含んでいる。


小学校高学年の一時期、私は保健委員を務めていた。保健委員は私以外女子だった。保健委員の仕事の一つとして、トイレが清潔に保たれているかの点検・追加清掃と、委員会の場での報告があった。しかし、私にはこの報告という仕事が難関であった。

私は、女子の前で「うんち」ということができなかったのだ。

「うんちが残っていたので、掃除した」それは紛れもない事実であり、単に事実を報告すればよいだけの話であった。しかし、小学校高学年になった私には、それがどうしても難しく感じられた。
私は立ち上がり、こう報告することにした。
「茶色い謎の物体が付いていたので、取り除きました」
すると保健室の先生がツッコミを入れた。
「それってうんちだよね!?」
それはうんちだった。

私は、やがてうんちの代わりに大便といえばあまり恥ずかしくないということに気付いていった。そうして、私は今やTwitterで大便大便と連呼するような大人に成り果ててしまった。かつての羞恥心を取り戻したいと願えども、もうあの頃の純粋な私は帰ってこない。私はすっかり汚れてしまったようである。そう、大便だけに......。

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